ＮＨＫマイルカップ解析・統計

１．中距離適性

東京の1600ｍは中距離でも通用する底力が必要とされ、日本屈指のタフなコースともいわれている。ＮＨＫマイルカップは創設間も無いが、ほとんど１分３３秒台以下の決着であり、前半５Ｆの通過ラップは５８秒台が当たり前、２歳から３歳春にかけて、1600ｍは１分３４秒台後半、あるいは３５秒台というレースが普通の３歳戦からは、ぐっと勝ち時計が速くなる。端的には、ペースや時計が速くなればなるほど中距離馬が有利になるコースであり、レースである。連対するにはかなりの底力が要求され、相当強い馬でも短距離向きならば苦戦は必至である。マイル～中距離の馬が有利であることは、次のデータが証明している。

★ＮＨＫマイルカップ連対馬「年内の」1600ｍ以上のオープンでの実績（マーガレットＳは現在1400ｍで行われています）

Ｈ１９　１着　ﾋﾟﾝｸｶﾒｵ（菜の花Ｓ１着）
　　　　２着　ﾛｰﾚﾙｹﾞﾚｲﾛ（ｱｰﾘﾝﾄﾝｶｯﾌﾟ２着）
Ｈ１８　１着　ﾛｼﾞｯｸ（ｱｰﾘﾝﾄﾝｶｯﾌﾟ２着）
　　　　２着　ﾌｧｲﾝｸﾞﾚｲﾝ（ﾆｭｰｼﾞｰﾗﾝﾄﾞＴ２着）
Ｈ１７　１着　ﾗｲﾝｸﾗﾌﾄ（桜花賞１着）
　　　　２着　ﾃﾞｱﾘﾝｸﾞﾊｰﾄ（桜花賞３着）
Ｈ１６　１着　ｷﾝｸﾞｶﾒﾊﾒﾊ（毎日杯１着）
　　　　２着　ｺｽﾓｻﾝﾋﾞｰﾑ（朝日杯ＦＳ１着）
Ｈ１５　１着　ｳｲﾝｸﾘｭｰｶﾞｰ（ｱｰﾘﾝﾄﾝｶｯﾌﾟ１着）
　　　　２着　ｴｲｼﾝﾂﾙｷﾞｻﾝ（ﾆｭｰｼﾞｰﾗﾝﾄﾞＴ１着）
Ｈ１４　１着　ﾃﾚｸﾞﾉｼｽ（スプリングＳ２着）
　　　　２着　ｱｸﾞﾈｽｿﾆｯｸ（スプリングＳ３着）
Ｈ１３　１着　ｸﾛﾌﾈ（毎日杯１着）
　　　　２着　ｸﾞﾗｽｴｲｺｳｵｰ（ジュニアカップ３着）
Ｈ１２　１着　ｲｰｸﾞﾙｶﾌｪ（共同通信杯３歳Ｓ１着）
　　　　２着　ﾄｰﾖｰﾃﾞﾍｱ（ジュニアカップ１着）
Ｈ１１　１着　ｼﾝﾎﾞﾘｲﾝﾃﾞｲ（マーガレットＳ１着）
　　　　２着　ｻﾞｶﾘﾔ（菜の花Ｓ３着）
Ｈ１０　１着　ｴﾙｺﾝﾄﾞﾙﾊﾟｻｰ（共同通信杯３歳Ｓ１着）
　　　　２着　ｼﾝｺｳｴﾄﾞﾜｰﾄﾞ（なし）
　Ｈ９　１着　ｼｰｷﾝｸﾞｻﾞﾊﾟｰﾙ（フラワーカップ１着）
　　　　２着　ﾌﾞﾚｰﾌﾞﾃﾝﾀﾞｰ（ｱｰﾘﾝﾄﾝｶｯﾌﾟ１着）
　Ｈ８　１着　ﾀｲｷﾌｫｰﾁｭﾝ（毎日杯１着）
　　　　２着　ﾂｸﾊﾞｼﾝﾌｫﾆｰ（弥生賞２着）

まず、１着の馬について検討しよう。Ｈ１１年を除き、全馬が年内の1600ｍ以上の重賞で連対経験があった。従って、これに該当する馬が軸となる。Ｈ１１年は例外としておこう。

★１着の馬は、年内の1600ｍ以上の重賞で連対していること、というのがＨ１８年までの法則で、確率は９割だったのだが、Ｈ１９年にまた例外が出てしまった。馬連が３万馬券、３連単がＧⅠ史上最高の９００万馬券となったので、これを逃してしまった我々探偵団は本当に悔しい。そこで、新法則を編み出したのだが、Ｈ１１年、Ｈ１９年の例外の２頭にあてはまる条件を加えた。それは、

★年内に、1600ｍ以上のオープンのレースを勝っていたということである。よって、これに該当する馬は多くなってしまうが、

★「年内に」、1600ｍ以上の重賞で連対しているか、オープンを勝っていることが１着の資格をもつ馬の新法則である。確率は現時点で１００％だ。特に、「年内に」という点を見逃しがちなので、気をつけて頂きたい。では２着の馬について。Ｈ１０年を除き、いずれも「年内の」1600ｍ以上のオープンのレースで３着以内の実績がある。しかし、せっかくなので、Ｈ１０年のシンコウエドワードの成績、条件戦で２戦２勝だったことも含めて、こちらも確率１００％にしてしまおう。この例外の条件にあてはまる馬は、そうそういないので該当馬が多くなることは心配いらない。

★年内の1600ｍ以上のオープンで３着以内に入っていること、または今まで無敗の馬。これが２着までならありうる新法則だ。気をつけて頂きたいのは、この条件には１着の資格のある馬たちも当然含まれることである。１着の資格のある馬、例えばアーリントンカップを勝っている馬などは、当然２着の条件も満たしているので、馬券を買う際には気をつけて頂きたい。一応確率１００％の法則にはなったが、該当馬が多いのがこの法則の難点だ。

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